第1章 - エンタープライズ Linux とは

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エンタープライズ Linux に求められるもの (1-2)

交通システムなどインフラに求められる要件を RAMS、それをコンピュータシステムに拡大したものが RASIS
* RAMS : Reliability, Availability, Maintainability and Safety
* RASIS : Reliability, Availability, Serviceability Integrity Security

  1. 信頼性 - Reliability
    故障、不具合の起こりにくさ。故障する回数がいかに少ないか。
    平均故障間隔(*) = 稼働時間 ÷ 故障回数 (%)
    *)MTBF : Mean Time to Failure
  2. 可用性 - Availability
    障害の発生の発生しにくさ。使いたい時に使えるか。
    可用率 = (総稼働時間 − 停止時間)÷ 総稼働時間(%)
  3. 保守性 - Servicebility (Maintainability)
    障害回復のしやすさ。トラブルが発生してもすぐに回復するか。
    平均故障間隔(*) = 総修理時間時間 ÷ 故障回数 (%)
    *)MTTR : Mean Time to Repair
  4. 完全性 - Integrity
    障害への耐久性。過負荷など多少の障害が発生しても正しい動作ができるか。
  5. 安全性 - Security (Safety)
    機密性、安全性。安心して利用できるか。

kernel 3.0 の特徴

2.6は、2.6.39 までバージョンアップされ、本来であれば、2.6.40 となる予定だった。
しかしリリース番号が大きすぎる、Linux 20周年の節目などといった機会により(トーバルズの鶴の一声によって)、3.0 となった。
メジャーバージョンが異なるが、従来のように大規模な改修が入ったわけではない。

最新のカーネル情報 http://www.kernelnewbies.org/ ( ChangeLog )
カーネル・アーカイブ http://www.kernel.org/

主なエンタープライズ Linux (1-9)

ベンダーから有料サポートが提供されている主な Linux

ディストリビューション採用カーネル
RedHat Enterprise Linux 5.11 (2014/09) Kernel 2.6.18
RedHat Enterprise Linux 6.6 (2014/10) Kernel 2.6.32
RedHat Enterprise Linux 7.0 (2014/07) Kernel 2.6.32
Oracle Enterprise Linux (2014/07) RHEL 準拠
SUSE Linux Server 13.2 (2014/10) Kernel 3.1.10