CentOS on Virtual Box

この資料は、受講生が自宅でLAの学習環境を構築する手順を解説しています。
Windows、Mac OS X 上に仮想システム(コンピュータの上で、別のコンピュータを動作させる)を用意し、そこで CentOS を動作させます。
仮想システムには多くの種類がありますが、無償で利用でき、設定が簡単な Virtual Box を使用します。
以下、Windows 10 での導入手順を示します。

導入手順

(タイトルクリックで内容表示)
  1. Virtual BOX の導入
    • キットの入手
      検索エンジンで "Virtual Box" を検索し、をクリックします。
      日本語版は、英語版への ☞リンクですので、英語版を選択します。

      対応するOSは複数ありますが、Cent OS 7.x が 64bit 必須であるため、導入先 OS も 64bit版である必要があります。
      ちなみに、Virtual Box(以降 VB)を導入する先をホストOS、この上で動作する CentOS をゲストOSと呼びます。
    • VB インストール
      ダウンロードが終了したら、当該ファイルを実行します。(ダブルクリック)

      一連の画面では、規定値を選択します(単に、[Enter]を押す)。
      1.
      2.
      3.
      4.
      5.
      6.
      6. の直前で OS から「〜変更を加えることを許可しますか?」が表示された場合は、「はい」をクリックします。


  2. ゲストOSイメージの準備
    • VBマネージャー
      VB のインストールが完了すると、自動的に VB マネージャーが起動します。

      VB の操作は一旦ここで中断し、ゲストOSのイメージファイルを準備します。
    • イメージのダウンロード
      LA 補足サイト(矢越個人サイト) へ アクセスしてください。
      中程の表、1行目の「CentOS 7.5(最小構成)」をクリックします。

      イメージファイルは直接開かずに、保存します。

    • イメージの展開
      ダウンロードが完了したら、Virtual Box のツール>インポートを行います。

      ダウンロードしたVMイメージを選択してください。


    • [参照]をクリックし、展開先を指定します。
      PC>OS(C:)>ユーザー>(利用者名)>VirtualBox VMs

      イメージファイルは大きいので処理に少し時間がかかります。


      ディレクトリ CentOS7 が作成され、.vdi, .vdi などが展開されます。


      Archive:  CentOS77.zip
        Length      Date    Time    Name
      ---------  ---------- -----   ----
              0  09-19-2019 08:18   CentOS7/
           3558  09-19-2019 08:15   CentOS7/CentOS7.vbox-prev
              0  09-19-2019 08:17   CentOS7/Logs/
         129166  09-19-2019 08:18   CentOS7/Logs/VBox.log
         128847  09-19-2019 08:15   CentOS7/Logs/VBox.log.1
      3945791488  09-19-2019 08:18   CentOS7/CentOS7.vdi
           3558  09-19-2019 08:18   CentOS7/CentOS7.vbox
      ---------                     -------
      3946056617                     7 files
      

  3. VBの起動
    • 仮想マシンの追加
      VB コンソールに戻り、仮想マシンを追加します。
      メニュー: 仮想マシン(M) > +追加(A)

      2.ゲストOSイメージの準備」の手順で展開したディレクトリを開きます。
      .vbox ファイルを指定します。

    • 仮想マシンの起動
      仮想マシン(CentOS7)をクリックし、起動をクリックします。
      起動直後に、NICのエラーが発生した場合は「ネットワーク設定の変更」をクリックしてします。

      このエラーは、オリジナルの仮想イメージを作成したPCと、実行するPCが異なるためハードウエア情報が不一致になった場合に発生します。
      変更を選択することで、実行するPCの情報に上書きされます。
    • OS 起動
      しばらくすると、VBのウインドウの中で Cent OS が起動します。

      ウインド内をクリックすると、以降キーボードおよびマウスの入力先(フォーカス)は、ウインド内に固定されます。
      ウインド外へフォーカスを移動したい場合は、右側の Control キーをクリックします。 これを VB では、Hot Key と呼び、ウインドの右下に表示されます。(Windows 規定値は Right Control、Mac は Left Command)
      ユーザーは root, student が設定済みで、LAの環境とほぼ同じ内容となります。 これで自宅でもLA環境同等の自習ができます。

  4. 外部接続
    • 概要
      VB起動直後、仮想マシンは外部(インターネット)との接続はできない状況になっています。
      初期設定されている仮想NIC(NAT)は、VB内部にある複数のゲストOSとの通信用です。VBの外と通信するには、ブリッジ(VBOXのバージョンによっては、ホストオンリーアダプター) を追加する必要があります。

    • ブリッジ/ホストオンリーアダプター追加
      仮想マシンが起動した状態では、構成変更が出来ないため、 一旦、終了(# shutdown -h now) します。

      VBマネージャのメニューからCentOSをチェックし、設定をクリックします。


      ネットワークをクリックし、アダプター2をクリック、割り当てに 「ブリッジアダプター」/「ホストオンリーアダプター」 を選択し、「OK」をクリックします。

    • 動作確認
      再度、仮想マシンを起動し外部と接続できるかを確認します。
      (この例では、yum のレポジトリ一覧を表示しています)