起動できない場合の原因として次のことが考えられる。
操作モードはインスタンス毎にいくつも用意できるが、対話WP(D)は最低2つ以上
必要である。印刷(スプール)はインスタンスに1つである。
CCMS 画面の[システム設定]→[操作モード/サーバ]により「操作モードとインスタンスの更新」
(RZ04)を表示させる。
「操作モードとインスタンスの更新」(RZ04)で、新規操作モード(F5)により
操作モード名とその説明を定義する。
また[操作モード]入力項目で、一覧表示(F4)も可能
以上で操作モードの登録は完了。
[変更]ボタンを押すと、タイムテーブルが表示される。
なお表側の 「==>」は現在の時刻を示している。
起動
起動方法は簡単で次のとおり。
インジケータは4種類あり、次の意味がある。
インジケータ 意味 ●緑 実行中 ●黄 起動中 ●赤 異常終了 ●灰 正常終了
また起動ログなどは、SAP Service Manager の [File]→[ViewTrace] にて参照可能。
\usr\sap\SID\インスタンス名\work\
File Name 意味 sapstart.log/.trc 起動時の情報 stderr1* DB,MessageServer, Dispatcher の起動情報 dev_ms メッセージサーバの情報 dev_disp ディスパッチャの情報 dev_wN ワークプロセスサーバの情報。Nは整数 プロファイル
R3 は起動時にプロファイルと呼ばれるファイルを読み込み、サービスの種類や必要なリソース
を決定している。
プロファイルは次の3種類で、場所は
\usr\sap\SID\Sys\profile
以下にある。
これらプロファイルはエディタなどで直接変更せずに、
必ず R/3 の専用ユーティリティを用いること。
START_インスタンス名_サーバホスト名
インスタンス名 := サービス識別子 インスタンスID
サービス識別子 := D V E B M G S
ex.
START_DVEBMGS00_dsty0302
START_D01_dsty0304
SID_インスタンス名_サーバホスト名
ex.
K02_DVEBMGS00_dsty0302
なおプロファイルおよび先出のトレースファイルは「エラーログファイル」(ST11)
で参照できる。
停止
停止する場合は次の手順にて行う
補足:
ジョブ名/ユーザ名にアスタリスク(*)を指定し、
バックグラウンドジョブの稼動状況を確認する。
裏ワザてきだが、サーバの TP コマンドをつかって、新規 LOGON の抑制が可能である。
LOGON を拒絶された時のメッセージ(アップグレード中という意味)が不適切だが、
新規ログインを抑制するには効果的である。
DOS> tp locksys - LOGON の抑止 (SAP*,DDIC は LOGON 可能)
DOS> tp unlocksys - locksys の解除
プロファイルのメンテナンス
プロファイルはすでに解説した通り、非常に重要なデータであるためメンテナンスには注意が
必要である。
R/3 では専用のユーティリティ「プロファイル照会」(RZ10)により、履歴管理と文法チェック
が可能である。
(F8) により
文法チェックを行う。このときエラーがあれば、その行の直下に赤くエラーが表示される。
日々の運用
日々の運用では曜日や時間帯によって必要とされるサービスの内容が変化する。
これに対応するためシステム資源を、たとえば日中は対話サービス(D)を中心
とした設定に、夜間はバッチを中心とした設定にとダイナミックに変更することが可能である。
R/3 ではワークプロセスの種類と数を「操作モード」と言う単位にまとめ、時間を指定して自動的に
変更できるようにしている。
また操作モードをタイムテーブルに割り当てる場合には、
必ず24時間の間に隙間なく操作モードを割り当てること。
CCMS による追加インスタンスの操作
CCMS を使って追加インスタンスの操作と監視が可能となるが、事前にいくつかの情報を定義する
必要がある。まず最初に管理対象となるインスタンスを定義する。
*)初期状態ではエントリはない
[設定]→[有効 Status に基づく]→[登録済みインスタンス]→[システム構成]
この操作により、セントラルインスタンスから追加インスタンスの操作、および操作モード設定
が可能となる。
操作モード
操作モードはワークプロセスを幾つ割り当てるかを定義する。インスタンス全体での総量は予め
決められている。
このモードは必要に応じてタイムテーブルに割り当てることができる。
操作モードタイプは2つあり、
たとえばフォーカスをバックグラウンドにあて、マイナス[−]を押せばバックグラウンドの値は
2になり、対話は7から8に増える。
クラスAはバックグラウンドの数以上には設定できない。またスプールは1で固定となっている。
タイムテーブルの割当
「操作モードとインスタンス更新」(RZ04)初期画面から、[操作モード]→[タイムテーブル]
を選択し、「操作タイプセット表示/更新」(SM63)
時間の指定は、開始と終了の「開始/終了時間」をクリックし[割当]ボタンを押す。
操作モード名を入力すれば割当は終了。
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