ミドルウエアとしてのベーシス
ベーシスシステムは R/3 を異なるプラットフォーム、DBMS 上で動作させるための
ミドルウエアとして動作する。
ABAP は R/3 の開発言語、システム記述言語でインタプリタ形式である。
全ての R/3 アプリケーションは ABAP で記述され中間言語形式で保存されており、
ベーシスの実行エンジンにより動作する。
現在対応している OS や、DBMS については SAP
概要の1章で解説済みなので割愛
さらにベーシスの内部構造は次のような機能からなる。
- システムインターフェース
- OS や DBMS の違いを吸収している部分で、プラットフォームやDBMS により、
内容が異なる。
- ユーザインターフェース
- GUI との通信を行う部分で、R/3 内部で得た結果を圧縮し GUI へ転送する。
- フロー制御
- 各トランザクションの要求を矛盾なく整列させ、プロセスのスケジューリング
やメモリ管理などを取り持つ
- 通信インターフェース
- 他の R/3 システムや、その他の外部システムとのインターフェースを行う。
- EDI や CPI-C などの接続チャネルの管理を行う
- ABAP/4 インタプリタ
- R/3 のプログラム言語 ABAP を実行するエンジン
- スクリーンインタプリタ
- Dynpro(Dynamic program) と呼ばれる対話処理の画面制御を行う
- ABAP/4 ディクショナリ
- ABAP のプログラム本体(実際には中間言語にコンパイルされ保存されているファイル)
やデータベースのテーブル定義へのアクセスを一括して取り持つ。
これによりプログラムとテーブルの相関関係や、それらのメンテナンスが包括的に管理できる。
- プログラムインターフェース
- アプリケーションプログラムとの連結を行う。
これは ABAP 以外にも専用のライブラリにより、Visual BASIC や C++ といった一般の
プログラミング環境との連結、外部プログラムの起動なども含む