Solaris 2.4 Install

Solaris インストール

Solaris 2.4 のインストールにはローカル・デバイス (2.4 は CD-ROM)を使用 する場合と、インストール用に設定したサーバからネットワーク経由でインス トールする2種類の方法がある。
また、何れの方法も予め必要な情報をフロッピーに記述しておき半自動でイン ストールを行なう Jump Install が使用できる。(当資料では Jump Install は解説しない。ただしこの機能があるため、インストール時にフロッピーを挿入した ままだと Jump Install を開始する。不要な時はフロッピーを取り出しておくこと)

目次

  1. ローカル・デバイスからのインストール
    1. boot
    2. システム情報設定
    3. インストール
    4. システムの再起動
  2. Network インストール
    1. サーバの設定
    2. クライアントの boot
    3. インストール
    4. インストール後手順
  3. その他

ローカル・デバイスからのインストール

CD-ROM が接続されているシステムで、CD-ROM からシステムを boot する。 インストール用システムが boot すると、OpenWindow が起動される。 後は GUI ツールに種々の情報を指定することでインストールを行なう。
インストール時に必要な情報とは である。 またシステムが既存の Network に接続される場合は、更に が必要である。

boot

CD-ROM からのブートはハードウエアに依存する。 システムプロンプトからは以下のコマンドを入力する。
アーキテクチャboot コマンド
Sun4, SPARCsystem 300,400 b sd(0,30,1)
SPARCstation 1, 1+, SLC, IPC boot sd(0,6,2)
SPARCstation ELC, IPX, LX, Voyager boot cdrom
SPARCstaion 2, 5, 10, 20, 600, server .etc boot cdrom
CD-ROM がアクセスされ、OpenWindow が起動し、インストール・ツール (sysidxm) が起動される。 CD-ROM の速度と CPU power に依存するが IPX で、およそ 20分程度必要。

システム情報設定

インストールするシステムの固有情報をシステム情報とよぶ。GUI の解説に 従って入力するだけでよいので詳しい説明は行わないが、以下の質問がある。 この時のツールは /usr/sbin/sysidconfig である。 ※ システム情報の変更は /usr/sbin/sys-unconfig を使用する。

インストール


システム情報設定が完了すると、つぎにインストールを開始する。 インストールするソフトウエアには、その規模により大きく4種類がある。 またここのソフトウエアを明示指定してインストールすることも可能。
Solaris のディレクトリ構成は以下のようになっており、 事前に配置を決定しておくと作業に間違いがない。 ディスク容量は Solaris2.4、インストール時の (最少構成・最少値〜最大構成・推奨値)をしめしている。 なお /usr, /usr/openwin, /var, /opt は特に指定しない限り、 同一パーティション上に配置される。

sysidxm が完了すると、つづいてインストール用ツール installtool が起動 される。 アップ・グレード・インストールが可能な場合は、イニシャル・インストール か、アップ・グレード・インストールかの選択画面が表示される。 この資料ではイニシャル・インストールを前提に installtool が質問する 内容を解説している。

システムの再起動


インストールが完了すると、自動的に reboot され root パスワードが要求 される。このパスワードは以降 single-user mode でも使用されるため慎重 に決定すること。
もしこのパスワードを忘れた場合は、最悪再インストールが必要となる。

またインストールが正常にできたこと(boot時、ログイン後ともエラーがない) を確認したらパッチを当てること。 Solaris 2.4 のパッチにはかなり重要な物が多いので不都合がないかぎり、 全てあてる。

	# cd <キットのディレクトリ>/Patches
	# cd ./install_patches

Network インストール

ネットワーク経由でインストールする為には、最初にインストールサーバの 設定が必要である。

サーバの設定

なおカーネル・アーキテクチャは以下の通り
システム名アーキテクチャ
SPARCstation 1, 1+, 2, SLC, ELC, IPC, IPX sun4c
SPARCcenter 1000, 2000 sun4d
SPARCstation 6xx, 5, 10, LX, 20, Voyager sun4m
ネームサービスによりホスト情報が共有さている場合は以下の形式
	./add_install_client ホスト名 アーキテクチャ
ネームサービスによりホスト情報が共有さていない場合は以下の形式
	./add_install_client -e MACアドレス -i IPアドレス ホスト名 アーキテクチャ
	# ./add_install_client -e 8:0:20:f:24:c4 -i 192.9.200.10 edulab10 sun4m

※ サーバの設定が間違った場合に、よく Client が boot できなくなる場合がある。 この場合は以下の手順で、restart する。
  1. unshare
    client へ NFS マウントを行なうために公開しているディレクトリを いったん全て削除する。
    	unshare マウントポイント
    
    なお現在公開しているディレクトリは share により確認できる。
  2. client の削除(後述)
  3. Volume Manager の再起動
    	# /etc/init.d/volmgr stop
    	# /etc/init.d/volmgr start
    	# /etc/init.d/volmgt stop
    

クライアントの boot


ネットワーク経由で clinet 側を boot する。その後の手順はスタンドアローンと同じ ため省略。 boot コマンドは以下の通り
アーキテクチャboot コマンド
Sun4, SPARCsystem 300,400 b ie()
SPARCstation 1, 1+, SLC, IPC boot le()
SPARCstation ELC, IPX, LX, Voyager boot net
SPARCstaion 2, 5, 10, 20, 600, server .etc boot net

インストール

この項目はスタンドアローンのシステムと同じなので割愛。

インストール後手順

全てのクライアントのインストールが完了したら、サーバ側の設定を削除する。 削除は rm_install_client による。
        rm_install_client ホスト名
なおネットワーク・インストール(add_install_client)により修正されるファ イルは以下の通り。
        /etc/bootparams
        /etc/dfs/dfstab
        /tftpboot
サーバのこれらの設定はシステムをリブートしても有効なので、インストール が終了したら、必ずクライアント情報を削除すること。

その他