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2.2 ファイルとディレクトリ
Linux で扱うコンピュータ資源(メモリー、ファイル、外部装置などコンピュータと、
そこに接続された機器など)は全て「ファイル」として扱われます。
ファイルには、大きく以下の3種類の形式があります。
- 通常ファイル
- 一般のテキストファイルやコマンドの実行イメージなどのファイル。
- ディレクトリファイル
- ファイルを格納する場所。Windowsでいうフォルダ。
- 特殊ファイル
- 周辺装置(ハードディスク、キーボード、ディスプレイなど)を取り扱うファイル。
これらファイルを管理するメカニズムはファイルシステムと呼ばれます。
Windows では FAT, FAT32, NTFS, ISO などがありますが、
Linuxでは非常に多くの形式をサポートしています(処理系によって異なりますが、/etc/filesystems に利用可能なファイルシステムが記述されています)。
以下は代表的なファイルシステムの例です。
- ext2 : 2nd Extended Filesystem
- Linux は開発当初 Minix ファイルシステムを採用していましたが、
それを拡張した ext が開発され、ext2 はその改良版です。
- ext ではファイルの最大サイズ、ファイル名長がそれぞれ 2GB, 255文字でしたが、
ext2 では最大ファイルサイズが 4TB まで拡張されています。
- ext3 : 3rd Extended Filesystem
- ext2 をさらに改良したものが ext3 です。
大きな違いは信頼性向上のためにジャーナリング機能が追加された点です。
これにより停電など不意なシステムクラッシュ時のファイルシステム回復が高速になりました。
- ext4 : 4th Extended Filesystem
- ext3 をさらに改良したものが ext4 です。
扱えるファイル数や要領の拡大と、セキュリティ強化などが行われ、
CentOS 6.x の標準となっています。
- XFS : eXtents File System
- SGI社が開発した、大容量ファイルを効率良く扱うことのできるファイルシステムです。
CentOS 7.x の標準となっています。
- LVM : Logical Volume Manager
- 再構築なしに、物理的なディスク/パーティションの動的な追加や削除が
可能なハードディスクの管理ツールです。ハードディスクとファイルシステムの中間層になります。
- NFS : Network File System
- Sun Microsystems 社が開発し公開した、ネットワーク分散ファイルシステム。
- tmpfs : Tempolary(Memory) file system
仮想記憶上に作成されるファイルシステムで、高速なファイル I/O が可能です。
ただし揮発生なのでシステムが停止するとその内容は失われます。
iso9660: CD-ROM (Compact Disc Read Only Memory) File System
ISO9660 で定義された CD-ROM を利用するためのファイルシステム。
書込みは不可となっています。
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