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2.4.1 ファイルの一覧(ls)

【機能説明】
コマンド ls は、指定したディレクトリの内容やファイル名を表示します。
ディレクトリの指定がない場合には、カレント・ディレクトリのファイル名を表示します。
出力は、アルファベット順に並べられます。

【入力フォーマット】
ls [ オプション ] [ ファイル ...]

【主なオプション】
l (long)
各ファイルに関する詳細な情報を表示。
t (time)
更新された時間の新しいものから順番に表示。
a (all) / A
通常は表示されないピリオドで始まるファイルも表示。
'.' はカレント・ディレクトリを表わし、 '..' は親ディレクトリを表わす。
-A の場合は上記の2ファイルの表示はしない。
s (size)
各ファイルの大きさをキロバイト単位で表示。
(ファイルそのものの大きさではなく、ディスク上に確保されている領域)
d (directory)
引数にディレクトリ名を指定すると、そのディレクトリのファイルを表示するの で、そのディレクトリ自身の情報を表示させたいときに使用。
r (reverse)
表示順序を反転させる。
i (i-node)
各ファイルの最初に i-node 番号を表示。
F (Flag)
ファイルの種類を表す印をファイル名の最後に付加
ディレクトリは '/'、 実行可能なファイルは'*' 、 シンボリックリンクは'@'、 ソケットは'='をファイル名の最後に付加。
カラー端末の場合は特に指定しないかぎり、ファイルの種類別に表示色が変わります。
R (Recursive)
ディレクトリの下のサブ・ディレクトリについてもファイル名を表示。

【実行例】
実際に ls を実行した例をもとに、各項目の意味を解説します。
[student@h006 ~]$ ls -l
合計 12
drwxr-xr-x  2 student student   6  7月  1 15:07 Desktop
drwxr-xr-x  2 student student   6  7月  1 15:07 Documents
drwxr-xr-x  2 student student  78  7月 15 10:44 Downloads
-rw-rw-r--  1 student student  11  7月  8 09:08 MM20180708.txt
   【1】  【2】【3】   【4】  【5】   【6】        【7】
一行目に表示されるのは、ファイル数(明細の行数)です、個々の項目は左から順に 番号と対応づけて以下に解説します。

  1. ファイルの種類とアクセス・モード
    先頭の 1 文字はファイルの種類を示します。 次の文字はファイルに対するアクセスモードです。 文字の最初の 3 文字はオーナーに対する許可、次の 3文字はオーナーと同じグループ ユーザに対する許可、最後の3文字はオーナでもグループでもない場合の許可を表しま す。
    ・ファイルの種類一覧・アクセス・モード一覧
    記号ファイル種別
    dディレクトリ(/)
    lシンボリックリンク(@)
    -一般のファイル
    c文字型特殊ファイル
    bブロック型特殊ファイル
    sローカルソケット(=)
    p名前付パイプ(|)
    記号特権
    r読みだし可能
    w書き込み(削除)可能
    x実行可能
    s実行 GID/UID の変更 SetUID/SetGID
    tステッキービット
    -権限なし

  2. ファイルまたはディレクトリへのリンク数
    このファイル実体にリンクしているファイル名の数。(ハードリンクの数)

  3. ファイルまたはディレクトリの所有ユーザ名
    ユーザ名が /etc/passwd に登録されていない場合は、UID(数字)で表示される ことがあります。
    その場合はシステム管理者にすぐ確認してください。

  4. ファイルまたはディレクトリの所有グループ名
    ユーザ名と同様に GID で表示されている場合は、 システム管理者に確認してください。

  5. ファイルの大きさ(バイト数)
  6. 最後にファイルを変更した日付・時刻
  7. ファイルまたはディレクトリ名

ls の例(続き)
	[student@h006 ~]$ ls -al
	合計 68
	drwxr-x---. 19 student apache  4096  7月 15 11:50 .
	drwxr-xr-x.  3 root    root      21  4月 11 13:59 ..
	-rw-------.  1 student student 3100  7月 15 09:51 .ICEauthority
	-rw-------.  1 student student 7132  7月 15 11:15 .bash_history
	-rw-r--r--.  1 student student   18  8月  3  2016 .bash_logout
	-rw-r--r--.  1 student student  193  8月  3  2016 .bash_profile
				:

	[student@h006 ~]$ ls -s
	合計 12
	0 Desktop    4 MM20180708.txt  0 Public     0 bin          0 tmp
	0 Documents  0 Music           0 Templates  4 memo.txt     4 versions.txt
	0 Downloads  0 Pictures        0 Videos     0 public_html

	[student@h006 ~]$ ls -ld /tmp
	drwxrwxrwt. 17 root root 4096  7月 15 11:50 /tmp

※ タイムスタンプについて
Linux ではファイルに日付情報(タイムスタンプ)として 以下の3種類を記録しています。
  1. 最新アクセス時刻( atime / ls -lu にて表示)
    最後にファイルを参照した時刻。 cat, vi などでファイルを read/write(2) した時点 で更新される。

  2. 最新更新時刻( mtime / ls -l にて表示)
    ファイルの内容を変更した時刻。 新規作成、リダイレクションなど write(2) した時点 で更新される。

  3. I-node 作成時刻( ctime / ls -lc にて表示)
    ディレクトリ情報が変更された時刻 chmod, mv(RENAME時) など、ディレクトリ情報 (inode) が変更される。


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