2.5 バックアップとリストア
ここでは個々のファイルをバックアップし保存する方法について解説します。
バックアップはハードウエアの破損や、誤操作によりデータが失われた場合に備えて
予め複製を取っておくことを指します。
その複製からファイルを復活させることをリストアと呼びます。
また複数のファイルを1つのファイルにまとめあげ、一括して保存したり
他のユーザに配布する事も可能です。このとき、まとめあげたファイルを
アーカイブ(書庫)と呼びます。
ボリューム(所有者にかかわらず特定のハードディスクの内容全て)単位で
バックアップする方法については管理者編で解説しています。
バックアップ装置について
Linux で利用できるバックアップ装置としては、一般のディスク、光学ディスク、
磁気テープなどがあります。
テープ装置の場合、データを上書きするのか追記するのかでデバイスファイル名を
変える必要があります。
一般にSCSIテープ装置を利用する場合のデバイス名は /dev/stXh となっています。
/dev/n st 0 h ← /dev/st0h を4つの部分に分割、
1 2 3 4 以下に説明しています。
- 先頭に n が付くと、テープの I/O 終了後巻き戻しを行いません。
- マルチファイルボリューム(追記)にする時に用います。
- st はSCSIテープ装置を意味します。
- Xは装置番号といい、テープ装置に振り分けられた通し番号で
0から始まります。
- たとえば DAT と DLT 持つシステムでは DAT が /dev/st0l,
DLT が /dev/st1m などと定義されます。
- 最後の h は記録密度を表し、オープンリールや圧縮モード付 DAT 装置で用いま
す。
大抵の場合 h は高密度(圧縮), l は低密度(圧縮なし) を意味します。
これらについの、てより詳しい解説は man 4 st で調べてください。
殆どのテープ装置を利用するコマンドでは、テープ装置のデバイス名として /dev/rmt0h
を省略値として採用しています。
もし異機種間でテープを利用したデータ交換を行う場合は、低密度(l)を利用した方が
よみとりミスの危険性が低くなります。たとえば圧縮機能付の DAT でも /dev/rmtXl を
使用して書き込んだテープは、圧縮機能のないテープでも読み取れます。
バックアップコマンド
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