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2.6.1 日付と時間の表示 - date, hwclock, ntpdate,

date コマンド

【機能説明】
コマンド date は、引数なしで用いると現在の日付と時刻を表示します。
システム管理者は引数を与えることによって、日付と時刻を変更すること ができます。

【入力フォーマット】
date [yymmddhhmm[.ss]] [+" フォーマット文字列 "]

【実行例】
  1. 現在の日付と時刻を得る。
    	[student@h006 ~]$ date
    	2018年  7月 22日 日曜日 10:41:54 JST
    
  2. 時刻と曜日の表示
    	[student@h006 ~]$ date "+%A"
    	日曜日
    
  3. タイムゾーンの変更(標準時の設定)
    タイムゾーンを変更するには環境変数 TZ を用い以下のようにします。
    TZに指定できる値は /usr/share/zoneinfo にある定義ファイル名になります。
    	[student@h006 ~]$ env TZ=GMT0 date
    	2018年  7月 22日 日曜日 01:43:25 GMT # グリニッジ標準時
    	[student@h006 ~]$ env TZ=US/Hawaii date
    	2018年  7月 21日 土曜日 15:43:35 HST # ハワイ標準時
    
  4. 日付の設定(スーパー・ユーザーのみ)
    	[root@h006 student]# date 0720000000
    	2000年  7月 20日 木曜日 00:00:00 JST
    
date コマンドで表示される時刻をシステム時刻 またはシステムクロックと呼びます。
Linux が稼働している間は、すべてこの時刻を基準とします。

なお UNIX/Linux の時刻は 1970年1月1日 00:00 を起点とした、 秒数で記録されています。


hwclock コマンド

【機能説明】
コマンド hwclock は、ハードウエア(BIOS)上の現在日時を表示します。
なおスーパーユーザーでのみ利用できます。

【入力フォーマット】
hwclock [-w]

【主なオプション】
-w , --systohc
システム時刻(dateの値)で、ハードウエアクロックを上書き
-s , --hctosys
ハードウエアクロックの値で、システム時刻を上書き

【実行例】
  1. 現在のハードウエア日時表示
    	[root@h006 student]# hwclock 
    	2018年07月22日 10時46分10秒  -0.110184 秒
    
長く稼働しているシステムでは、多くの場合微妙にハードウエアクロックがずれる 傾向にあります。この状態でシステムが再起動されると、ハードウエアクロックに システム時刻が合わせられてしまいます。
定期的に hwclock を用いて、ハードウエアクロックとシステム時刻の同期をとる とよいでしょう。


ntpdate コマンド

【機能説明】
コマンド ntpdate は、NTP(Network Time Protocol)と呼ばれる手法を用い、 ネットワーク上の標準時刻サーバとシステム時刻を同期します。
その精度は非常に高く、誤差は1万分の1秒以下です。
ネットワークを使った時間の同期には rdate がありましたが、現在はNTPが主流となっています。

【入力フォーマット】
ntpdate [-q] NTPサーバ...

【主なオプション】
-q
NTPサーバに問い合わせて、現在の時刻を表示します。
このオプションがないと、システム時刻の同期を行います(スーパーユーザのみ)

【実行例】
  1. NTPサーバ日時の問い合わせ
    	[student@h006 ~]$ ntpdate -q ntp.jst.mfeed.ad.jp
    	server 210.173.160.27, stratum 2, offset 568205106.741750, delay 0.02710
    	server 210.173.160.87, stratum 2, offset 568205107.030808, delay 0.02734
    	server 210.173.160.57, stratum 2, offset 568205107.016858, delay 0.02698
    	20 Jul 00:04:31 ntpdate[19208]: step time server 210.173.160.57 offset 568205107.016858 sec
    
    NTP サーバは多階層になっていて、上位から Stratum-1, Stratum-2 と数字で分類されます。 Stratum-1 は標準時を提供するため公の機関が扱っています。
    よって、個人や私企業のサーバはネットワーク的に近い場所にある Stratum-2 (またはそれよりも下位)のサーバを利用します。
    多くのプロバイダでは加盟者向けにNTPサービスを提供している場合がありますので、 所属しているプロバイダ情報を確認することも重要です。

主な公開サーバ
組織名サーバ名備考
インターネットマルチフィード社 ntp1.jst.mfeed.ad.jp
ntp2.jst.mfeed.ad.jp
ntp3.jst.mfeed.ad.jp
ntp.jst.mfeed.ad.jp
Stratum-2
ntp はラウンドロビンによる代表名
独立行政法人情報通信研究機構 ntp.nict.jpStratum-1
NTP Pool Project0.jp.pool.ntp.org
1.jp.pool.ntp.org
2.jp.pool.ntp.org
3.jp.pool.ntp.org
Stratum-2〜4
プロジェクト内のサーバに分散
Windows用time.windows.comStratum-2
Mac用time.asia.apple.comStratum-2

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